イスラム過激派組織『イスラム国』が日本人2人を拘束し、日本が身代金2億ドルを72時間以内に払わなければ2人を殺害すると語った動画が公開されてから、いったいどうなってしまうのかと考えていました。
そして、日本時間の24日、一枚の画像がインターネットで公開されました。イスラム過激派組織『イスラム国』に拘束されている後藤健二さんが、同じく拘束されていた湯川遥菜さんの遺体写真を手に持っている写真です。

また、写真には後藤さんとされる音声が付いており、『イスラム国』はもうお金は要求しておらず、ヨルダンで拘束されているサジダ・アル・リシャウィという女性の釈放が後藤さん開放の条件だということなどが英語で語られていました。
この女性は2005年にヨルダンの首都アンマンで連続自爆テロ事件を起こした犯人の1人としてヨルダン当局に拘束され、翌年の2006年に死刑判決を受けたイラク人女性だそうです。


湯川さん、もっと前に殺されてたんじゃない?日本政府も、本当はそれを知っていたのでは?
2億ドルの要求は、払うわけがないって見抜いていて、次の要求のためにあえてしたことなんじゃないかな。先に無謀な要求を出したほうが、次の要求へのハードルが下がるからね。


さて、スペイン語で『イスラム国』は El Estado Islámico エル エスタード イスラミコです。
『テロリストグループ』は El grupo terrorista エル グルーポ テロリスタ。rrは巻き舌で発音するので、テロロリスタという感じです。
そして『断頭』は、decapitación デカピタシオンですが、この言葉はイスラムのニュース以外では滅多に出てきません。でも、覚えておいて損は無いでしょう。事故などで頭部が切断されてしまった場合にも使うので。


イスラム過激派を含むイスラムの人々は、日本に対して『良い』イメージを持っています。「ニッポン大好き!」という感情とは少し違いますが、かつて日本がアメリカに原爆を落とされても見事に復活した点に、尊敬のような感情を持っているのです。それ以外にも、日露戦争での勝利や、日本車の質の良さ、国民性などが、イスラム全体に好印象です。

しかし、それも変わってしまったかもしれませんね。日本人が人質になっているというのに、インターネットで低俗な合成写真が次々と出回っているような日本の現状に、多少なりとも失望したことでしょう。
日本を敬わなくなった結果、どうなることか…


この事件、戦争でドンパチやっているような場所に行くなんて自業自得だ、と言われればそれまでだし、要求に従ったら他国から『日本はテロリストに屈した』と非難されるかもしれない。
しかし、日本国民にとっては、行く行かないとか応えるとか応えないとか、そういう問題ではないと私は思いますよ。