16歳の頃、私はよく睡眠麻痺、いわゆる金縛り( La parálisis del sueño ラ パラリシス デル スエニョ)に遭っていました。それもほとんど毎日。酷い時には一晩に連続で7回も。
後に睡眠の質を改善する薬を飲んだら治ったので、霊的なものではないと思いましたが、恐ろしかったです。生活にも支障が出ましたし。睡眠不足でマラソン大会なんて悲惨でしたよ。

今でもたまには遭いますが、前ほどではありません。霊っぽいなあと思った時には、金縛りが解けてから「おい!ここに住むなら家賃を払え!」と強気で怒鳴るようにしています。
医学的に金縛りは神経の脱線が原因だとされていますが、遭わない人は生涯一度も遭わないそうで、その差はなんなのさって感じですね。


睡眠の邪魔となるものといえば、金縛りの他には悪夢(La pesadilla ラ ペサディリャ)があげられます。
「寝たら悪夢を見るから寝るのヤダ!」ってほど恐ろしい悪夢、皆さんも見たことがあるでのでは?嫌な夢ほど長かったり、ハッキリ覚えていたりで、なんとも不快ですよね。

スペイン語で「悪夢を見た」は、tuve una pesadilla トゥベ ウナ ペサディリャ。


私は25歳の時、夢と現実がごっちゃになってしまったことがあります。死体が庭に埋まっているという設定の夢を繰り返し見ているうちに、実際に埋まっていると思うようになってしまったのです。

雨が降るたび「死体が出てきてしまうかも」と心配し、庭にちらちら目をやりました。最初のうちは途中で「おいおい、あれは夢だよ」と我に返りましたが、だんだん「いや、夢じゃないだろう?あれ?どっちだ?」と迷い始め、ついには確認のために庭を掘る始末
もちろん、庭から死体は出てきませんでした。しかし、今度は夢の中でも庭を掘るようになり、夢の中では死体が出てきますから、またどちらが現実かわからなくなり……

いつの間にか死体の夢は見なくなり、私も「あれは夢だった」と認識できました。なので、それ以来庭は掘っていません。
それにしても、相当イカレた体験ですよね。


皆さんも、何度も同じ夢を見たことがあるかと思います。では、見る度に内容が変化して行ったり、続きを見たことはありませんか?
私は、クズ男をだんだん倒せるように変わっていく夢を、一時期頻繁に見ていました。クズ男自体は実在する人物です。

最初は、襲撃されてやり返そうとしても力が入らなかったり、ゆっくりしかパンチできなかったり、声が出なかったりと、もどかしい夢でした。しかし、だんだん怒鳴れるようになり、武器を持てるようになり、最終的には私の勝利。
以来その夢は見なくなりました。まさに『完』って感じです。


(El sueño エル スエニョ)を書き出すのは、脳(El cerebro エル セレブロ)の整理になるので良いそうです。悪夢に苦しんでいる人は、ぜひ書き出してみてください。
そして、今度また悪夢を見たら夢の中でどう動きたいか、明確な意志を持ってください。作戦を立て、イメトレしてください。
あとは強気で眠りましょう。絶対に勝ってやる!コントロールしてやる!と。



では皆さん、良い夢見てね。
Que tengas dulces sueños.